子供たちの現状

学校へ通っていない子供たちは、家で労働をしています。野菜などを売る仕事、家の炊事洗濯掃除、妹弟の世話。親は必死に毎日を生きている。その姿を見て、子供たちは親を助けようと、必死になって働きます。

労働労働2

労働3家の中

WISH HOUSEの子供たちはこんな環境で過ごしています。

■ユちゃん(2歳)

ユニス2013年2月2日敗血症で死去。2012年5月から医療支援、食事支援を始め9カ月間保護した。

保護を始めた当初の体重は3.5kg。首が座っておらず生後3カ月程度の身体能力しか持ち合わせていなかった。クリニックで正常に出産したが、その後高熱のため脳性まひを患う。両親は、育児の難しさから育児放棄をし、栄養失調に陥った。ユちゃんは親の愛情を一切受けずに育つ事になった。母親は、胎児時に中絶を受け、身体に手足の潰れた後遺症を持っている。彼女も母親との関係が良いものとは見受けられなかった。母子の関係が不安定であるゆえに、子供へ愛情を注げなかったとも考えられる。WISH HOUSEで保護を始め、9カ月目には7.5kgまで体重が増えた。食欲が増え、笑うや泣くなど感情の反応も見られるようになったが、慢性的な肺炎は変わらず、気管に痰が絡み、窒息状態になり緊急入院をする。病院での処置を施したが、家族の見守る中他界した。

様々な子供たちに出会い、私たちに出来る支援は何かと問い続ける中、ユちゃんとの関わりは一つの提案をしてくれた。どんなに両親に虐待を受けても、ユちゃんは最後まで家族の元にいることが良かった。私たちが全てを背負うのではなく、現地の人々の生活の中に入り、関わらせてもらっている事を、教えてくれたような気がした。既に亡くなってはいますが、ここで紹介致します。

■プちゃん(10歳)

体重11kg、慢性的な肺炎、栄養失調。2012年12月から保護。

両親が他界し、兄、姉2人、祖母との5人暮らし。兄の漁師の低収入で暮らすため、食事を十分摂れず、慢性的な肺炎を患う。クリニックで診療をした結果、肺の1/4は白くなっている。食事支援をするが、食事での栄養摂取が難しい状態でもあり、回復の兆しがなかなか見えない。

2013年9月、祖母が死去し、叔父が保護者になっている。現在、WISH HOUSEに宿泊をし、最悪の事態を予測しながら、保護をする。

■ジョ君(17歳)

2008年から関わる。

生後すぐに里子に出され、2年後に弟が生まれたため、2歳から家政婦のように家事を強要させられた。兄弟は通学しているが、ジョ君は通学せず仕事をする。周囲の大人の嫌がる事をすると捨てられる可能性があるため、気に入られようと何でも仕事をこなし、他人の嫌がる行動は一切しない。そのため、自己を確立できず、感情や欲望を素直に表現できない。大人に虐げられた幼少期を過ごし、今後も、親に良いように使われる可能性がある。WISH HOUSEで関わるようになり、通学をするようになったが、仕事の為休みがち。今後もジョ君の将来の可能性が広がるように関わる。

■ナちゃん(15歳)

2012年8月から関わる。

プちゃんの姉。両親が他界したため、長女として家事をする。6歳の時に両親が亡くなったので、その後周囲から家事を強要させられるようになった。不満を言っても聞き入れてくれる保護者はおらず、黙々と仕事をこなす頑張り屋。WISH HOUSEで関わるようになり、自我を表に出せるようになったのか、周囲が驚くほど我儘な態度が目立つようになった。子供の発達段階として受け入れられるものであり、無理なく成長できるように見守りたい。”子供サポーター☆”により通学が可能になったが、家事すべてをこなしての通学はとても厳しく、休みがちである。通学しなければ労働の道が待っており、ナちゃんの親戚や地域の状況から判断し、身体を売る仕事に売り飛ばされる可能性もある。ナちゃんが、フィリピン社会で虐げられることなく、上手に自己主張できる能力が就くように、今後も関わる。

■パちゃん(10歳)

2012年10月から関わる。

父親は他界し、母親は薬物所持の疑いから服役中。兄家族と同居していたが、酷い状況で放置されていたので、叔母が保護をする。親が服役中という事実は、社会で厳しい視線を浴びせられる。日々の関わりから、活発な性格だと予想できるが、周囲の環境により委縮し、自己主張をあまりできない。2013年から通学ができるようになったが、何かある度に自信なげ、誰かの後ろへ隠れようとする。学習への意欲は旺盛で、コツコツと何でも根気強くこなす。パちゃんの将来の可能性が広がるように、関わり見守りたい。

※子供たちには、”子供サポーター☆”として、各サポーターが個別に支援しています。